中学受験
【中学受験】どっちを選ぶ?桜蔭と女子学院の徹底比較

桜蔭中と女子学院中、どちらも全国屈指の進学実績を誇り、多くの受験生と保護者の憧れとなっている中高一貫校です。しかし、教育方針や校風、進路の傾向には、両校ならではの違いがあります。
この記事では、桜蔭と女子学院の「違い」にフォーカスし、校風・進学実績・教育環境・入試情報を徹底的に比較。お子さまにとって本当に合った学校はどちらなのか、判断材料を提供します。
最後に入試情報や科目別対策も紹介します。受験を控えたご家庭にとって進路選択の一助となるはずです
桜蔭と女子学院の校風の違い
まずは2校の校風の違いを確認していきましょう。それぞれの学校が重要視している価値観や日々の学校生活のあり方を知ることで、志望校を考える上での大切なヒントが得られるはずです。ここでは、その違いに焦点を当てながら、両校の個性を丁寧に見ていきます。
桜蔭中の特色
校訓
1.勤勉・温雅・聡明であれ。
2.責任を重んじ、礼儀を厚くし、よき社会人であれ。
学校行事
浅間山荘合宿(中1・高1) 修学旅行(中3 東北、高2 関西) 自然に親しむ日 体育大会校内球技大会 校内水泳大会 自由研究発表(中3) 文化祭 など
施設・設備
講堂 天体観測ドーム・プラネタリウム 温水プール 体育館(第1・第2) 図書館 情操ロビー 浅間山荘(群馬県北軽井沢) ひばりが丘運動場(西東京市) など
桜蔭中の雰囲気
桜蔭中学校の校風は、落ち着いた知的な雰囲気が特徴です。「勤勉・温雅・聡明であれ」「 責任を重んじ、礼儀を厚くし、よき社会人であれ」を体現したような、真面目で礼儀正しい雰囲気。規律を大切にする校風の中で、互いに支え合いながら成長する文化があります。また勉学だけでなく、内面的な充実や知性を重んじる気風が息づいているようです。
女子学院中の特色
学校目標
キリスト教精神を基盤に、生徒一人ひとりをかけがえのない人格として受け止め、自ら治める高い知性と高尚な志、神と人とに仕える自立した女性の育成
学校行事
修学旅行(高3) 体育祭 東北旅行(中3) 球技会 修養会 ひろしまの旅(高1)ごてんば教室(中2) マグノリア祭(文化祭) 遠足 バザー 歌舞伎・文楽教室 クリスマス礼拝 かるた会 平和講演会 など
施設・設備
講堂(パイプオルガンあり)・小講堂 宗教センター 体育館(大・小) 図書館 マグノリアホール(生徒ホール) 天文ドーム 屋上庭園 御殿場寮(宿泊研修施設) など
女子学院中の雰囲気
「自由」と「自主性」を大切にする、のびやかな雰囲気が特徴です。制服や細かい校則がなく、生徒一人ひとりの個性や考えを尊重する文化があります。自らの頭で考え行動を進めることが求められるため、自主性や責任感が自然と育つようです。「他者との違いを受け入れる」「他人の意見に左右されない」校風ということも主張されています。
各学校の進学実績の比較
桜蔭と女子学院は、両校とも東京大学や難関私立大学への高い合格実績を誇り、多くの卒業生が専門職(医師や研究者、士業など)に進んでいます。
桜蔭は理系学部への進学者が多く、とくに東大理科系の合格者数は全国トップクラス。一方、女子学院は文系・理系のバランスが良く、様々な学部に合格者を輩出しています。
【桜蔭】2024年度 進学実績
国立大学 | 東京大 63名 京都大 4名 北海道大 1名 東北大 1名 大阪大 1名 一橋大 4名 東京医科歯科大 13名 など |
指定校推薦 | 慶応義塾大 早稲田大 東京理科大 青山学院大 など |
【女子学院】2024年度 進学実績
国立大学 | 東京大 26名 京都大 7名 北海道大 2名 東北大 2名 名古屋大 2名 大阪大 2名 東京工業大 9名 一橋大 6名 など |
指定校推薦 | 慶応義塾大 早稲田大 国際基督教大 東京理科大 上智大 など |
入試情報と受験対策
それでは具体的な桜蔭中と女子学院中の入試分析を行いましょう。より明確な志望校対策をすることによって、「夢の第一志望校合格」に近づくことができます。桜蔭中、女子学院中を志望する方はぜひ参考にしてください!
桜蔭中の最新の入試日程を確認する
2025年度の募集要項より抜粋いたします。
試験日 | 2/1(土) |
募集定員 | 235名 |
会場 | 本校 |
合格発表日 | 2/2(日) |
※26年度以降の情報は学校HP等でご確認ください。
桜蔭中の受験者数・合格者数・合格倍率
2025年度の募集要項より抜粋いたします。年度 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
2025 | 542 | 289{30} | 1.8 |
2024 | 516 | 287 | 2.0 |
2023 | 607 | 290 | 3.1 |
※合格者の{ }は補欠者数
【科目別】桜蔭中の入試傾向を把握する
それぞれの入試科目に関する傾向をまとめました。
国語 試験時間50分/100点
【質・量・スピード全てを要する難問】
例年、随筆と物語文の2 題構成。標準的な漢字や語句以外は、自由記述式問題である。昨年度から記述問題が6 問に減少。しかし、その分、1 問あたりの字数が150 ~ 250 字程度と多くなり、難化。限られた時間で、本文を正確に読み取る力・深く思考する力・的確に説明する力が求められる、最高難度の問題である。
算数 試験時間50分/100点
【高い処理能力が必要】
本年度も昨年度と同様大問が4 題であった。全体としての問題量に変化はない。頻出分野としては、「図形」「速さ」「規則性」などが挙げられ、特に図形に関しては移動や切断・構成など複雑なものも含まれている。全体的にどの問題に対しても高い処理能力が必要とされることが多い。
社会 試験時間30分/60点
【本質的理解を問う問題】
分野横断的な大問3 題の構成。短答式、選択式、短文記述の他、資料からの類推など多岐にわたる。基本知識を問う問題も多いが、正確な理解が求められる。うろ覚えでは対応できない。テキストに直接載っていない周辺知識をふくめての正確な理解と論理的な考察力・判断力が求められている。
理科 試験時間30分/60点
【総合力が試される良問ぞろいの設問】
4 分野より1 題ずつの大問4 題構成。知識そのものを問う平易な問いから計算問題・分析問題へと徐々に難度が上がり、後半には関連した小問によって総合的な解答力が試される構成となっている。伝統的な暮らしや衣食住における科学的な視点も問われる女子校らしい出題である。
面接
受験生のみ
女子学院中の最新の入試日程を確認する
2025年度の募集要項より抜粋いたします。
試験日 | 2/1(土) |
募集定員 | 240名 |
会場 | 本校 |
合格発表日 | 2/2(日) |
※26年度以降の情報は学校HP等でご確認ください。
なお、26年度入試では入試日が1日目から2日目に変更されるため、受験者数の大幅な増加が見込まれています。
女子学院の受験者数・合格者数・合格倍率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
2025 | 640 | 276 | 2.3 |
2024 | 642 | 283 | 2.3 |
2023 | 645 | 275 | 2.3 |
国語 試験時間40分/100点
【合格の鍵は正確さ+ 変化への対応力】
例年、読解2題と漢字1題の構成。近年、記述が増加し、難化していたが、昨年度は選択問題が増え、易化。しかし、本年は記述が6 割程度に増え、元のレベルに戻る。本文を、短時間で正確に読み取る力を問う傾向は、変わらない。毎年、変化があるので、臨機応変に対応できる冷静さと判断力が必要。
算数 試験時間40分/100点
【多問即答+ αの難問】
本校の算数は、例年大問が6 ~ 7 題、解答箇所は25 ~ 30 問程度である。40 分という時間を考えると、迅速な処理能力と正確さが求められる。分野的な偏りはあまり見られずまんべんなく出題されているが、処理に時間のかかる問題や作業量の多い問題も増えており、留意が必要である。
社会 試験時間40分/100点
【基本知識の徹底理解と即断即決】
大問3 ~ 4 題構成で、一貫したテーマに基づいて作問される。多くの問題は基本知識で解答できるが、問題数が多いためじっくり考える時間はない。瞬時に判断する即断力が求められる。出題形式は、選択式を中心に、短答式、並べ替え、短文記述と多岐にわたる。4 科目均等配点のため、社会科が得意な受験生にとっては大きな得点源となる。
理科 試験時間40分/100点
【時間を最大限に生かす解答力を】
4 分野まんべんなく1 題ずつ出題される構成。用語記述、選択問題、正誤問題、計算問題、説明問題、図示問題から大問ごとに10 問前後出題される。適切な選択肢をすべて答えるよう問題文冒頭で指示され、小問中には解答の個数の指示がないことが特徴的。40 分の試験時間を十分に使い切る集中力と総合的な解答力が求められる。
面接
受験生のみ(グループ面接)
桜蔭中と女子学院の入試特徴まとめ
- 女子学院は、全科目均等配点(試験時間も同じ)です。
- 桜蔭の理科・社会の試験時間は「30分」と短く、相当な解答スピードが要求されます(配点も算国の60%しかありません)。特に社会でも、記述式解答が多く、1問にかけられる時間が限られています。
- 桜蔭の国語の問題は、相当な読解力が必要な難易度の高い長文が出題されます。また、50~250字の自由記述題も多く(中学受験では)最高難度の問題が出題されています。
合格への最短ルートを一緒に歩みましょう
志望校合格への第一歩は、学校ごとの特色や入試傾向を正しく理解することから始まります。名門会では女子御三家である桜蔭・女子学院をはじめ、難関校の対策に豊富な実績を持つプロ教師が、お子さま一人ひとりに合わせたきめ細やかな指導を提供しています。
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