お知らせ

【中3・高1・高2対象】『チャート式』の努力を合格力に変える—記述で「伸び悩む人」と「突き抜ける人」の差

『青チャート』や『Focus Gold』を何周もした」「模試の偏差値は65以上ある」。

それにもかかわらず、高3で医学部の過去問演習に入った瞬間、記述答案が伸び悩む生徒が毎年あとを絶ちません。

決して努力が足りないのではありません。これまで積み重ねてきた「解法の暗記」という真面目な学習スタイルが、かえって「なぜその式を立てるのか」という本質的な論理構築(概念の証明)を覆い隠してしまっていたことが大きな原因です。

医学部採点官が容赦なく減点する「3つの記述の穴」

高1・高2の段階で、ご自身の答案が以下の状態になっていないか今すぐ確認してください。

数学:前提条件(定義域・存在条件)の欠落

相加平均・相乗平均の利用時に「a > 0, b > 0」などの前提条件を明記していない。あるいは極限値の計算で「はさみうちの原理」を使う際、挟み込む両端の関数の極限値が一致することを明記せずに結論を出している。

化学:構造決定における「思考プロセスの飛躍」

『化学重要問題集』の構造決定問題で、不飽和度やヨードホルム反応の結果から「なぜその構造に絞り込まれるのか」の理由を書かずに、完成した構造式だけを答案に記載している。

物理:座標軸の設定と法則の明記漏れ

『名問の森 物理』レベルの力学問題で、運動方程式を立てる際に「どの向きを正とするか」の座標軸を明示せず、数式だけを並べている。

生物:対照実験の比較軸と分子メカニズムの明記漏れ

『生物 標準問題精講』レベルの考察問題で、実験結果を説明する際に「どの対照群(野生型など)と比較してどう変化したか」という比較軸を明記せず結論だけを書いている。また、「受容体」や「転写因子」といった具体的なキー物質名を挙げず、「シグナルが伝わった」などの曖昧な表現で済ませている。

最難関の医学部であっても、合否を分けるのは「誰も解けない難問の正解」ではなく、「合格者の8割が正解する標準問題(正答率60%以上)で、記述の減点を1点も受けない完封力」です。

高2の秋(今)やるべき具体的学習法

網羅系テキスト(『青チャート』等)をただやみくもに解き進めるよりも。

「答案のセルフ添削」を導入する

問題を解いた後、解答解説にある「途中の論理文(日本語の説明)」と自身の答案を見比べてください。数式しか書かれていない答案は、本番の記述試験で減点対象となります。

理科は「現象の図示」から始める

物理の電磁気(ファラデーの電磁誘導の法則やローレンツ力)、化学の化学平衡においては、公式に数字をあてはめる前に「電子や分子の動きを自分で図説できるか」を点検してください。

受験準備学年の皆さんへ

これまで積み重ねてきた努力は、これからの勉強を支える確かな土台です。そこに「採点官へ思考を正しく伝える表現力」が加わることで、あなたの答案は格段に魅力を増します。高3の直前期になってから記述の書き方を整えるのは大変ですが、高1・高2の今から意識を向けていけば、無理なく自然に身についていきます。今日の演習から、ほんの少し「自分の思考を言葉にして残す」ことを意識してみてください。その日々の小さな工夫が、高3の秋、志望校の過去問に挑むあなたを大きく支える強い味方になります。